高気密高断熱住宅は全てを遮断するわけではない

高気密高断熱住宅において、当たり前ですけれどしばしば取り上げられるのが「断熱材」です。まあもっとも、高気密高断熱住宅を作るにあたって、断熱材がなければ成立しないとも言えますからね。けれども時々、高気密高断熱住宅についてほとんど知識がない人の口から発せられる言葉といえば、「断熱材ってビニールシートでしょ」というものです。「なんか銀色のビニールシートって、高気密高断熱住宅をつくる場合の断熱材って言わない?」などという発言が出ていますからね。まあ職場の同僚からの発言なんですけれど。しかしまったく違いますから。おそらく同僚は、キャンプなどで外に温かさを逃さないためのエマージェンシーシートのことを言っているとは思うのですが、なにもそれそのものだけが断熱材ではありませんからね。それに、確かに外温を遮断する効果はありますけれど、一切空気も何も通さないわけではありませんから。ビニールシートで覆われた住宅なんて窒息してしまいそうになるというものでしょう。高気密高断熱住宅だからといって、すべてを遮断するわけではなく、ちゃんと「呼吸する家」ではあるんですからね。どこから出たデマなのかはわかりませんが、高気密高断熱住宅と言えば未だに「シートで覆ったように遮断する」ぐらいのイメージを持っている人がいますので驚きます。